絶縁放熱塗料

概要
- 高い耐電圧性能を持ち、3kV以上(塗膜厚さ35μm)の電圧に耐えることができます。
- 熱伝導率は1.25W/mKで、効率的な熱管理を可能にします。
- 赤外放射性が高く、放熱性能に優れているため、熱を素早く放出します。
- さまざまな金属部材に高い密着性を提供し、耐久性と信頼性を向上させます。
特性
以下に詳細な性能データを記載した表をご紹介いたします。当製品は持つ高い耐久性と性能を示し、様々な産業用途での厳しい条件下でもその品質を維持します。製品の色や耐電圧、熱伝導性能など、重要な物理的特性を具体的な数値と共にまとめてあります。これらの特性は、お客様の用途に合わせてカスタマイズすることも可能です。

放熱試験結果
以下の測定データは放熱性能の評価結果です。SUS304製円筒を用いた実験方法で得られたものです。測定方法は、熱源を金属製円筒内の下部に設置し、内部を加熱します。その時に、円筒の上部に試験板を設置し、塗装の有無による熱の伝わり方の差を評価します。試験板の上には熱流計と真鍮ブロックを設置して、内部から試験板への熱の伝達を熱流束を用いて計測し、さらに円筒内の空気温度も測定することで、塗装による放熱性の差を評価しております。

この実験結果から、塗装が施された試験板(TD-18KR)は、塗装されていない試験板(SUS304)に比べて、内部への熱の伝わりがより効率的であることが示されています。グラフは、塗装された試験板の方が円筒内部の温度上昇が抑えられている一方で、熱流束が高くなっていることを示しており、この塗料が熱を効果的に放散していることを示しています。結果として、この塗料は電子機器や産業機械などの放熱が重要な部分に非常に有効であると考えられます。
応用例
- 電子機器: 耐電圧が高く、熱伝導率が優れているため、半導体や回路基板の放熱材として使用でき、オーバーヒートを防ぎます。
- 産業用モーター: 高密着性と最高使用温度が250℃程度と高いため、モーターの熱管理に役立てられ、効率と寿命を向上させます。
- 変圧器やコンデンサ: 絶縁性が要求される変圧器やコンデンサの外部コーティングに使用し、熱による劣化を防ぎます。
- 自動車部品: エンジンや排気系統など、高温に晒される部品のコーティングに適しており、耐熱性と耐久性を提供します。
- LED照明: LEDの放熱性を高めることで、照明器具の寿命を延ばし、エネルギー効率を向上させることができます。。
- 航空宇宙機器: 極端な温度変化に耐える必要がある部品のコーティングに使用し、宇宙環境での信頼性を向上させることができます。
まとめ
当社が提供する放熱塗料は、熱伝導性能が高く、様々な産業機器の効率と寿命を改善する可能性を秘めています。実験により、この塗料は金属表面に適用することで、未塗装の状態に比べて温度の上昇を効果的に抑制し、同時に熱を迅速に放散することが示されました。特に電子部品の過熱防止や産業用途での熱管理においてその利点が顕著であり、エネルギー効率の向上と運用コストの削減に大きく寄与すると考えられます。機能性塗料は川邑研究所へお任せください!