低摩擦塗料
大気中での摺動
油が使用できない環境や用途において、固体潤滑塗料を用いることで摩擦係数を下げることが可能です。大気中での摺動性に適しており、耐摩耗性や耐久性も高いため、長期間にわたって安定した性能を発揮します。さらに、独自の配合により、耐熱性や耐蝕性などの付加機能も兼ね備えているため、多岐にわたる産業機器や部品の表面処理に対応します。
HMB系 | 高荷重下での低摩擦、耐摩耗耐熱性もある |
---|---|
EB系 | 高荷重下での低摩擦 |
KH系 | 軽~中荷重下での低摩擦、耐摩耗、耐熱 |
LHF系 | 軽荷重下での低摩擦、耐摩耗、耐熱 |
FH系 | 軽荷重下での低摩擦、耐摩耗、耐薬品など |
油中環境での摺動
油中においては初期なじみ目的で使われるのが一般的です。デフリックコートは馴染み運転時間の短縮効果と油潤滑をより助ける効果があります。
また、油膜が薄くなった際の金属面同士の接触を防ぐ目的で使用されるケースもあります。
HMB系 | 油なじみの良い潤滑被膜。初期なじみ、油切れ対策にも。 |
---|---|
GB系 | 油なじみの良い潤滑、耐摩耗皮膜 |
真空中
真空中では適切な固体潤滑材を選ぶ必要があります。超高真空下ではアウトガスの発生も問題となります。
真空環境での使用に特化し、ガスの放出を最小限に抑える設計が施されたデフリックコートが多く採用されています。
400系 | 高荷重での潤滑、低アウトガス、耐熱 |
---|---|
600系 | 超高真空下での潤滑、耐熱 |
LHF-4W | 軽荷重での潤滑、摩耗粉が少ない |
高温環境
300℃を超える環境下においても劣化しない固体潤滑材と塗料バインダーを組み合わせることによって、長期間の潤滑性を維持することが可能です。
MC系 | ~800℃までの潤滑、カジリ防止など。 |
---|---|
400系 | 高温での潤滑 |
K-系 | ~800℃までの潤滑、カジリ防止など。 |
低温
多くの固体潤滑材は低温においても性能の変化が少ないものが一般的ですが、環境によっては不向きなタイプも存在します。特に低温環境への対応が求められる場合、専門的な設計が必要とされます。当社の塗料は、低温環境向けに専用の設計が施されており、極低温の-270℃での実績があります。この温度でも耐久性や摩擦係数の維持などに優れ、寒冷地や冷凍設備など特殊な条件下でも機能します。
HMB系 | 真空中では極低温でも潤滑性を維持する |
---|---|
LHF系 | 軽荷重での潤滑、耐摩耗 |
特殊ガス
特殊ガス中で使用する場合、固体潤滑材だけではなく、塗料バインダーなどその他の塗料成分についても最適な物を組み合わせる必要があります。
FBT系 | 耐食性に優れた低摩擦、耐摩耗皮膜 |
---|---|
FH系 | 耐薬品性が良好な低摩擦、耐摩耗皮膜 |